説教題:「テサロニケの教会」

旧約聖書:民数記 6章22~2節
新約聖書:テサロニケの信徒への手紙一 1章1~3節
説教題:「テサロニケの教会」 (第一テサロニケ連続講解第1回)
讃美歌(説教後):讃美歌 21-469番
(説教者:武田英夫牧師)

この「テサロニケの信徒への手紙一」はパウロの第二次伝道旅行の途中の紀元50年頃テサロニケからコリントに到着した直後に、パウロによって記されたものです。現存するパウロの手紙のうちでも最も古いとされていますので、最初の福音書とされているマルコ(紀元70年頃)より前ですから新約聖書中の最初の文書になります。

現在、テッサロニキとなっているこの町はギリシャ第二の都市として当時も非常に栄えていました。パウロたちはフィリピからテサロニケに向かいましたが、そこにはユダヤ人の会堂がありました。約半年間に三回、安息日に聖書について論じ合いましたが多くの信徒が集りパウロたちを受け入れたたため、ユダヤ人たちが妬んだのです。この辺の事情は使徒言行録16~17章にあります。

1節冒頭に「恵みと平和が、あなた方にあるように」とあります。恵みは今日もギリシャでの日常会話となっているそうです。また平和はイスラエルでの「シャローム」という平安を祈る挨拶になっています。

この二つの言葉がパウロによって結合されて、主イエスの十字架と復活という絶大な恵みを知った者に与えられる罪を赦された者の平安を思い、パウロは常に祈りの度に感謝をしているというのです。私たちも兄弟姉妹の上に、恵みと平安とを絶えず祈り求めるものでありたいと思います。