信仰告白『ハイデルベルク信仰問答』問答62~64
「第二部 人間の救いについて 使徒信条―聖霊なる神について⑸―恵みによる義―」
問62 (司式者)
「なにゆえ、私たちの良い行いは、その一欠片(ひとかけら)さえも、神のみ前で義と認められないのか。」
答え (会衆)
「神の法廷で存立する義とは、神の律法に対して完全かつ完璧に一致しなければなりません。
しかし、この世の私たちの行いは、
どんなに最善最良の行いであっても、どれも皆、不完全で罪に汚れています。」
問63 (司式者)
「神は、この世でも来るべき世でも、それにお報いくださるはずです。
それなのに、なにゆえ、私たちの良い行いは、報酬を受けるに値しないのか。」
答え (会衆)
「この報酬は、働きによる功績からではなく、(神の)慈愛による恵みから、生じるからです。」
問64 (司式者)
「だが、こうした教えは、人を無分別で卑劣な者にしてしまわないか。」
答え (会衆)
「いいえ。キリストに真実(まこと)の信仰を通して接ぎ木され結ばれた者は、
必ず感謝の実を結びます。」
7月b